まがりぶちえんてい 福岡市 所在地・完成年等 施設の形式・諸元 ●所在地:福岡市(早良区) ●完成年:1923年(大正12年) ●設計者:福岡市 ●施工者:福岡市 ●管理者:福岡市 ●文化財指定等:福岡市指定有形文化財 厚生省「近代水道100選」 ●粗石コンクリート(表面御影石布積)重力式ダム (創設時) 現在 ●形式 (重力式粗石コンクリート) 同左 ●堤高(m) ( 31.21) 45.0 ●堤頂長(m) (142.72) 1160.6 ●堤体積(千平方メートル) (50) 53 ●有効貯水量(千平方メートル) (1,422) 2,368 遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など) 曲淵ダムは、福岡市の西部を貫流する室見川の上流約18km、標高概ね208mの大字曲淵に建設された水道専用の重力式ダムで、福岡市が水道創設を期して築造した市最初のダムです。 大正12年に竣功し、1日あたりの給水能力1万5千立方メートルで、3万5千人を対象に給水を開始しました。 水源地の選定に際しては、那珂川からポンプアップする案や他のダム候補地も考えられましたが、将来にわたって安定した水質、水量が期待できること及び自然流下方式のため運転経費が安いことなどから、曲淵が水源地として決定されました。構造的な特徴は、堤体の表面(上下流側)に御影石の石垣を積上げ型枠として利用し、内部には現地採取の粗石を投入してコンクリートを充填した重力式粗石コンクリート造りとなっていることです。セメント等資材の運搬は効率化を図るため市内よりレールを布設し馬車によって運搬しました。 その後昭和9年と平成4年に嵩上げ、補強工事などが行われており、福岡市水道の歴史とともに歩んできた水源地です。堤体表面の御影石の布積みは景観的にも優れており、周辺には曲淵ダムパークが整備され、紅葉やバードウォッチングなど市民の憩いの場としても活用されています。 福岡市指定有形文化財および「近代水道100選」に選定されています。 交通アクセス 博多駅もしくは天神バスセンターから西鉄バス「曲渕行き」、「水源地前」下車(約1時間) Googleマップへリンク ※当情報は位置情報のみです。施設へのアクセスが危険な箇所もありますので安全性を確認して下さい。