一般社団法人 九州地域づくり協会
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はなじゅんかいすいろずいどう
花巡廻水路隧道
八女市黒木町
トンネル

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所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:八女市黒木町椎窓、大渕
花巡回水路中流部
●完成年:昭和10年代
●設計者:不明
●施工者:不明
●管理者:福岡県八女土木事務所
花宗用水組合
●文化財指定等:
●石造りの隧道
●延長:約50m
●断面:幅1.8m×高さ0.9mの半円状

遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
 八女市黒木町北大渕花巡堰口から黒木町北大渕字砂原(矢部川)落合までの花巡廻水路(3,150m)の中流部にある石造りの隧道で、延長約50mの岩盤を切り抜いてつくられています。断面は幅1.8m×高さ0.9mの半円状をしています。
筑後川下流の左岸地域は、そのほとんどが水源を矢部川およびその支・派流に負っており、灌漑地の増大をカバーしていくために、さまざまな工夫が施され、複雑な排水施設や水利慣行が形成されてきました。現在継承されている水利慣行は、概ね藩政期に完成しており、矢部川は久留米藩・柳河藩の国境の川として水の争奪戦が繰り広げられました。すなわち井堰の設置・強化と従来の用水路に廻水路という廻水路システムの建設整備が交互に上流へと遡行し、体系化されていきました。
花巡堰・花巡回水路は、右岸久留米藩の5箇所の堰の内、最上流部に設けられており、左岸(柳河藩)の唐ノ瀬堰(1680年)の強化を端緒に、花巡堰(1844年)まで165年に亘って上流へ交互に整備されました。なお左岸柳河藩は、8箇所の堰を設けています。
後年、花巡堰・巡回水路は改修や再建が行われており、現在の隧道は昭和10年代に築造されたとみられています。
交通アクセス
九州自動車道八女ICから東へ車で約40分

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