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ぐんちくさんばんちょうひもん
郡築三番町樋門
八代市
樋門・水路

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所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:熊本県八代市郡築三番町字参番割
市道、水門
●完成年:1900年(明治33年)
●設計者:川口 虎雄
●施工者:服部 長七
●管理者:八代市
●文化財指定等:国指定重要文化財
●構造:石造アーチ式10連樋門
●天端幅:33.09m
●幅:8.3m

全景


近景

近景

水路部分
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
  八代市海岸域にある郡築干拓は、当時の八代郡において明治32年に着手され、明治38年に完成した干拓です。
郡築三番町樋門は、郡築干拓に設けられた樋門です。この郡築三番町樋門は、国や県でなくて郡が建築主体として実施しましたので「郡築」であり、三番町に築かれたので、この名前が付いています。郡築干拓における明治期の干拓樋門としては、三箇所(甲・乙・丙樋門)ありましたが、明治33年に造られたこの三番町樋門だけが残っています。郡築三番町樋門は、10連アーチが大きな特徴となっており、天端幅約33m、高さ5.5mの石造です。アーチ部分には赤レンガを使用し、躯体部分は砂岩切石積で、呑口部分は赤レンガをアーチ状に積み、外観は、明治期の洋風建築の特徴が見られます。隔壁内部には、招き戸が閉まらない非常時のために、角落し用の溝を設けてあります。このような樋門は全国にも殆ど例がなく、築造当時の姿を保って明治期のモダンなデザインを彷彿とさせる構造物です。
郡築干拓の設計は当時熊本県技師であった川口虎雄で、工事請負人は愛知県の棟梁 服部長七です。三番町樋門の施工は、熊本石材会社で、当時の金額で12,590円の費用をかけて築造されています。
交通アクセス
九州自動車道 八代ICから車で約20分。
JR八代駅より車で約20分。

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