一般社団法人 九州地域づくり協会
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だいにくまがわきょうりょう
第二球磨川橋梁
熊本県球磨村
橋梁

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所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:熊本県球磨郡球磨村大字三ケ浦 -渡
JR肥薩線、那良口駅渡駅、球磨川
●完成年:1908年(明治41年)
●設計者:クーパー、シュナイダー
●施工者:鉄道省(直轄施工)
●管理者:JR九州
●文化財指定等:経済産業省近代化産業遺産
●橋長:179m、単線
●径間:2×62.70m+2×25.4m(4連)
●形式 :曲弦プラットトラス(ピン結合)+上路プレートガーダー
●下部工(橋台・橋脚) 煉瓦,切石積

全景


河岸から望む

河岸から望む
河岸から望む
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
  第二球磨川橋梁は、球磨川により添うように走るJR肥薩線の鉄道橋です。JR肥薩線は、八代市から人吉市、鹿児島、宮崎へと通じる鉄道ですが、球磨川を4回横断し、その橋梁のひとつが第二球磨川橋梁です。
明治41年に架設され、トラス節点には架設された当時のピン結合がそのまま残り、現在では珍しい存在となっています。架設当時の製鋼技術に起因していることでもありますが、複数の小断面部材を組み合わせて1本の部材が構成されており、時の経過を感じさせる橋でもあります。
九州の鉄道網整備には、ドイツ人技師ヘルマン・ルムシュッテルの指導によるドイツのテクノロジーが採用されており、そのため九州の鉄道はドイツ方式だといわれています。しかし、後年になって官設で整備された八代以南の路線では、アメリカの技術が多用されることになります。この橋梁はクーパー・シュナイダー設計の斜角付きピン結合トラスで、5橋7連しか架設されず、現存するのは肥薩線の2橋4連のみです。アメリカンブリッジ製で、銘板に工場名(Edge Moor Works)が入っているのはこのタイプだけです。ピン結合方式のトラス橋で、トランケート(切り詰め)式と呼ばれ、川に対して斜角がついており、斜めに川を渡っています。当時は、この方式が各地で採用されました。中でもこの橋は橋脚上の連結部に60度の斜角がついた「トランケート式」で、同じ路線の同県八代市にある「第一球磨川橋梁」とともに、全国に二つしか残っていないといわれています。球磨川の流れに逆らわない橋脚は、橋台部が煉瓦、橋脚部は切石積みによって造られています。
交通アクセス
JR肥薩線渡駅から約700m、車で3分
JR肥薩線渡駅下車、徒歩10分
JR肥薩線球泉洞駅から徒歩10~15分
九州産交バス球泉洞前から約5分

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※当情報は位置情報のみです。施設へのアクセスが危険な箇所もありますので安全性を確認して下さい。

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