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きよまさはね・いしども
清正刎・石塘
玉名市

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所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:玉名市小浜、横島
菊池川、唐人川
●完成年:16世紀末~17世紀初(慶長年間)
●設計者:加藤清正
●施工者:加藤清正
●管理者:国土交通省
●文化財指定等:
●石水制
●石刎
・長さ:3.6m~12.6mの小規模な突き出た
石組み

遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
 菊池川の清正刎・石塘は、16世紀の終わりから17世紀の初めにかけて加藤清正により、菊池川の治水及び新田開発を目的に築造されました。
もともと菊池川は桃田(現玉名市大倉)から南に曲がって伊倉の西を通り、横島町横島と天水町久島山の間を通って有明海に注いでいたといわれています。洪水時には、JR鹿児島本線付近の高瀬付近だけでなく現在の九州自動車道付近まで浸水していました。そのため、清正は川を西の方へ直流にする形にもっていき、旧菊池川は唐人川として残し水量も川幅も減じました。
新菊池川には、ところどころに轡塘(くつわども:遊水地)を築き、蛇行するところには数多くの石刎(いしはね:水の勢いを和らげる)を設け、洪水被害を軽減させました。石刎やくつわ塘は今でも受け継がれていて、加藤清正由来の河川改修の高い技術が読みとれます。特に、「石刎」については、最近の河川工事でも同じ形式での工事が行われています。
また、有明海は干満の差が大きく、満潮時には平野部まで潮が入りこむため、耕作できない土地が多くありました。そのため、唐人川の久島・横島の間に石塘を築いて海水の進入を防ぎ、干拓を行い広い水田が開発されてきました。
現在の菊池川沿いにあるハゼ並木は、18世紀の熊本藩の財政再建のためのロウ専売制のために栽培されたものの名残で、昔の面影を伝えるとともに、美しい河川空間を創り出しています。
なお、清正築造の石刎ねは、白川や緑川にも多く見ることができます。(熊本市子飼上河原の1~3石刎跡、長六橋下河原石刎跡、緑川岩下地区など)
交通アクセス
九州自動車道菊水ICより南西へ車で30分および40分
JR鹿児島本線玉名駅より南へ車で5分および10分

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