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おとばるちょすいち えんてい、しゅすいとう
乙原貯水池 堰堤,取水塔
別府市
堰堤

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所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:大分県別府市乙原字向ヶ原間
朝見川水系乙原川
●完成年:1917年(大正6年)
●設計者:不明
●施工者:不明
●管理者:別府市
●文化財指定等:水道100選
●型式:重力式コンクリート
●堤高:16.4m
●堤頂長:60.6m
●総貯水容量:5千立方メートル

堤体上流面と貯水池


堤体上面路面

堤体上面路面
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
 乙原ダムは、大分県下では最も古い貯水池です。別府町時代に、日本一の湧出量を誇る温泉保養地として、都市づくりの観点から「都市経営上最も緊要なるは豊富なる良水を得ることにあり」として、この施設は建設されました。観光施設ラクテンチの南側、乙原川上流に位置し、堰堤は粗石積みの石張りで、堰堤長は60.6m、高さ16.36mあります。
堰堤中央にトンガリ帽子風のレンガ造りの三角屋根をした集水塔があり、当時としてはかなりモダンなデザインであったことが伺えます。また、西洋風築造様式が、今でも見る人に、西洋の古城を思わせる風情を与えてくれる美しい貯水池です。この貯水池の工事費は、現在の価格では想定しがたいほどの巨額なものであったといいます。
創設以来約90年以上の長期にわたり、風雨にさらされていますが、今もなお厳然として温泉都市別府市水源確保の一翼を担っています。夏には、堰堤石垣にツタが繁茂し、秋には周囲の木々の紅葉等、四季それぞれに美しい景観を見せてくれるダムです。また、昭和60年に、厚生省(当時)の水道100選にも選ばれました。現在、施設への立ち入りは、許可を受けない限り禁止されています。
交通アクセス
大分自動車道の別府ICから約5分。別府市内有数の観光施設ラクテンチの南側。

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※当情報は位置情報のみです。施設へのアクセスが危険な箇所もありますので安全性を確認して下さい。

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