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やばけいばし(おらんだばし)
耶馬渓橋(オランダ橋)
中津市
橋梁

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所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:大分県中津市本耶馬渓町曽木、樋田
●完成年:1923年(大正12年)
●設計者:中津管区土木事務所 永松昇
●施工者:現場監督・仲福太郎、
●請負者:岩渕万吉 石工・小池嘉十郎
鳥越七郎、仲幸蔵
●管理者:大分県
●文化財指定等:大分県指定有形文化財
●橋長:116.0m
●径間:12.8m(8連)
●拱矢:3.0m
●形式:石アーチ

上流から望む(全景)


橋梁側面

解説板
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
 耶馬渓橋は、山国川に架かる石橋で、青の洞門の下流約500m、荒瀬井堰の下流にあり、その橋長は116mで、石アーチ橋として国内最大。8連アーチ石造橋も我が国唯一のものです。
景勝地「耶馬渓」の景色とあいまって、自然の中の構造物として独特の美しさを漂わせています。観光道路として架橋されましたが、当時の時代的背景から考えるに軍事面で、日出台演習場への要路の考慮もあったと言われています。また地元曽木地区の共有林を売却し、橋の建設費に当てたとも言われています。
この橋を地元の人々は「オランダ橋」と呼んでいますが、整然とした水平積による石積みが、恐らく長崎県に多い石積み方式であったためではないかと思われます。
この地は、山国川が溶岩地を浸食してつくり出した渓谷美で有名ですが、谷は浅く、川幅は広いので、全国的にも珍しく多連のアーチ橋が集中的に架けられています。
少し上流には、三連のアーチ石造橋の「らかんじ橋」、更に上流に五連の「馬溪橋」と三つの多連アーチがかけられています。アーチの大きさ形状ともにあまり変化が無く、橋上の道路も平坦なために、石橋特有の曲線美には乏しいかもしれませんが、100mを越す長さと8連のアーチはやはり見る者を圧倒します。九州の石橋造りの名匠岩永三五郎は、「流速を考慮し、川の中央部と両岸ではアーチ径に変化を与えるべき」と示唆していますが、耶馬渓橋にはそれが見られず、三五郎の理論とは異なる思想で設計されていることを指摘する研究者の声もあります。
交通アクセス
中津市内から約14km(約30分)、日田市内から約37km(約60分)

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