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ほそじまけんちょうじょう

細島験潮場

日向市

験潮場

所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:宮崎県日向市細島町伊勢
●完成年:1892年(明治25年)
●管理者:国土交通省国土地理院
●文化財指定等:平成26年度推薦土木遺産(土木学会)、平成30年登録有形文化財(建造物)
●形式: 煉瓦モルタル建造物(切妻屋根)
●諸元: 占有面積 16.0m2 建物面積 6.47m2
●井戸:径0.66m 深さ4.45m
●導水管: 経 0.15m 長さ 8.0m
●観測基準面:5.000m
●固定点の標高:2.7281m
 
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
 日本における潮位測量は、明治5年(1872年)にオランダ人技士リンドウの指導で利根川河口の銚子に「量水標」を設けたのが始まりとされている。量水標は主要河川の河口に設けられ、目視によって干満潮位を観測していた。その後、明治21年(1888年)、陸軍省参謀本部に陸地測量部が設置され、国土の測量が開始されると同時に各測点が設けられた。験潮場は、土地の高さの基準を与え、その変化を測定するために設置された。

細島験潮場は、陸軍工兵大尉・唐沢忠備氏が位置を選定し、施工は大阪土木会社が984円92銭で担った。明治25年(1892年)6月15日に、「陸軍省参謀本部陸地測量部細島験潮場」として竣工している。しかし、建屋の海底基礎部分は、当初木材を使用していたため、海虫に浸食され、翌明治26年(1893年)1月に崩壊した。さらに同年2月には石垣に間隙が生じ破損の危険が迫ったため、験潮の中断を余儀なくされている。改築工事は陸軍省参謀本部陸地測量部陸地測量手・柳瀬信誠氏が担当し、同年8月に完了した。施工は日知屋の石工・三樹庄蔵氏が担い、工事費は266円56銭だった。その際、石垣に山陰(東臼杵郡東郷町)の花崗岩が使用されたと推測されている。

交通アクセス
JR日豊本線 日向市駅より車で約12分。 東九州自動車道 日向ICより車で約14分。

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※当情報は位置情報のみです。施設へのアクセスが危険な箇所もありますので安全性を確認して下さい。

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