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つかばるだむ(つかばるはつでんしょ)
塚原ダム(塚原発電所)
宮崎県諸塚村
堰堤

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所在地・完成年等 施設の形式・諸元
●所在地:宮崎県東臼杵郡諸塚村 耳川
●完成年:1938年(昭和13年)
●設計者:不明
●施工者:間組
●管理者:九州電力
●文化財指定等:(国登録有形文化財)
経済産業省近代化産業遺産
●型式:コンクリート重力式ダム(テンターゲート)
●堤高:87m
●堤頂長:215m
●湛水面積:122ha
●総貯水容量:34326千立方メートル
●発電:62600kw

堤体全景


堤体近景
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
 塚原ダムは、宮崎県美々津川(耳川)上流に、戦前の土木技術の粋を集めて建設されたダムです。昭和10年8月に起工し、昭和13年9月に完成しましたが、当時、日本で最も堤体が高いダムでした。
ダムのデザイン面では、高欄には、万里の長城をイメージしたといわれるバトルメント(狭間胸壁)のような凹凸がみられます。さらに、通路の小塔は、正面でみると、デザインを考慮して、越流部の両端に位置していることがわかります。
しかし塚原ダムが有名なのは、このようなデザイン面にあるのではなく、日本初の80m級ダムで、昭和戦前期に限れば、国内では、長野県にある三浦ダムの83.2mを抑えて、最も高いハイ・ダムであることがあげられます。また、技術的にも、コンクリート材料の開発、低発熱の中庸熱セメントや、コンクリートの打設に日本初の可動式ケーブルクレーンを採用したこと、玉石を使用しない最初の硬練コンクリートダムであること等、近代的な機械化施工を導入した工事で注目を集めたダムです。なお、この大工事の陰には、尊い44人の殉職者があり、ダム右岸に慰霊碑が建立されています。
交通アクセス
日向市内より国道327号を車で約1時間。

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