
FUKUOKA 16
中河内橋
福岡県北九州市八幡東区河内
自然石と鉱滓煉瓦の
アーチ橋

アーチ下面は
スラグからつくられた鉱滓煉瓦
中河内橋は、河内貯水池に架かる多様な構造形態をもつ河内5橋(北河内橋、中河内橋、南河内橋、猿渡橋、水無橋)のひとつです。
環石とスパンドレル(側壁)は自然石積み、アーチ下面は、高炉での銑鉄精製の際に出来る副産物の鉱滓(スラグ)を原材料とした、耐水性に優れた「鉱滓煉瓦積み」となっているところに特徴があります。建設地で採れた大小の石を細かく積んだデザインが印象的なアーチ橋です。

高水位時の姿
一足延ばして
海外にも知られる河内藤園へ
この中河内橋から、歩いて15分ほどのところに「河内藤園」があります。
アメリカCNNで「日本の最も美しい場所31選」にも選出された藤の名所で、4月下旬~5月中旬には約22種類もの藤の花が咲き誇り、野田長藤が一面に広がる約1,000坪の大藤棚は圧巻です。薄紫や白、ピンクなどの花房で彩られた艶やかなグラデーションのトンネルは、見る人々を魅了します。11月中旬から12月上旬頃は約700本の紅葉が見ごろを迎え、土木遺産と花の旅を楽しむことができます。

河内藤園
DATA
所在地/福岡県北九州市八幡東区河内
河内貯水池内の一般道
完成年/昭和2年(1927)
設計者/官営八幡製鐵所
施工者/官営八幡製鐵所
管理者/北九州市
<施設の形式・諸元>
鉱滓煉瓦(石張)アーチ
橋長/46.5m
橋幅/10.6m
径間/9.4m(3連)、6.1m(1連)の4連