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FUKUOKA 22

内田川橋梁

福岡県田川郡赤村大字内田

洪水から橋梁を守る
切石と煉瓦の 2 つの顔

くぐって知る先人の知恵
「みつあんきょ」

内田川橋梁は、橋長17mの煉瓦造3 連アーチ橋で、明治28 年(1895)に完成しました。平成筑豊鉄道の赤駅と内田駅の間の県道418 号から見え、3 連アーチの中央を内田川が流れ、左右のアーチの下は、片側が車道・人道で、一方は農道となっています。
川の上流側の壁は切石積み、下流側は中津川橋梁と同じ下駄歯の煉瓦壁と、まったく別の表情を見せる内田川橋梁。中津原橋梁と違い上流側が切石となり、橋脚の切石が壁面より舟形に迫り出しているのは、洪水時の水圧から守るためと考えられています。地元では「みつあんきょ」の通称で親しまれています。

上流側の切石積み

複線化未完ゆえに受け継がれた
明治のままの姿

中津原橋梁とこの内田川橋梁は、豊州鉄道から九州鉄道へ、そして国有化されて国鉄、JR 九州へと所有が移り変わってもなお現役で、現在は第三セクター方式による平成筑豊鉄道田川線の橋梁として活躍しています。
複線化未完のために、美しい煉瓦積みの姿を今に見せてくれる貴重な橋梁です。

内田三連橋梁の下駄歯構造と平成筑豊鉄道 400 型なのはな号

DATA

所在地/福岡県田川郡赤村大字内田 1804-1

平成筑豊鉄道 田川線 御祓川に架かる

完成年/明治 28 年(1895)

管理者/平成筑豊鉄道

文化財指定等/国登録有形文化財 経済産業省近代化産業遺産

<施設の形式・諸元>

形式/煉瓦拱渠

橋長/ 17m

径間/ 3.35m 3 連