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FUKUOKA 47

石岡橋

八女市矢部村大字北矢部栗原村道・金山線(矢部川)

ピントラス構造の
改造の形跡残る鋼鉄の橋

日向神ダムへの水没を惜しみ
移設された謎多き橋

石岡橋は、八女市矢部村矢部の集落の中で一際異彩を放つ、赤い鋼鉄の橋です。
昭和36年の完成となっていますが、その後、随所に改造の跡が見られます。格間数6、桁高さは格間長よりも小さく改造されていますが、端柱の角度はそのまま45度なので、第1、第6 格間の長さは中間のものより小さくなっています。縦桁にピン穴の開いたトラス弦材を使用しており、第2 格間と第5 格間の斜材は太さが明らかに異なっています。全体として正統的な改造とはいえず、かなりラフな改造がされています。端柱正面(左側)に銘板が移設して残されているのは貴重とみられています。」(鉄道友の会会員大塚孝氏私信)

特徴的なピントラス構造

イギリスのパテント・シャフト社製
鉄道黎明期の原桁

原桁は、イギリスのパテント・シャフト社製。日本における鉄道の黎明期に招聘され、鉄道建設の指導に当たったチャールズ・ポーナルの影響により、パテント・シャフト製の橋梁が輸入されたとわれ、岐阜県の木曽川橋梁、揖斐川橋、秩父鉄道の橋梁などが現存しています。
日向神ダム建設の際、水没する橋を惜しんで現在地に移設したといわれていますが、謎多き鋼鉄の橋です。

改造の跡を間近で見ることができる

DATA

所在地/八女市矢部村大字北矢部栗原

村道・金山線(矢部川)

完成年/昭和 36年(1961)

施工者/矢部村

管理者/八女市

<施設の形式・諸元>

下路平行弦ポニープラットトラス(ピントラス)1連

橋長/ 19.85m 幅員/ 3.4m

水路延長/ 39.1m