SAGA 05
踊瀬国道橋梁
佐賀県武雄市山内
大型車輌も悠々通す
堂々たる明治の煉瓦橋脚
国道を通る人の記憶に残る
明治の煉瓦アーチ
楼門で名高い武雄温泉から陶器の有田町へ向かう途中にある踊瀬国道橋梁(おどりせこくどうきょうりょう)は、武雄市山内町の一般国道35 号を跨ぐJR 九州佐世保線現役の煉瓦アーチ橋梁です。
明治28 年(1895)、九州鉄道(現・JR 九州)佐賀線として佐賀-武雄(現・武雄温泉)間が開業。踊瀬国道橋梁は、明治29 年(1896)に完成し、翌年、武雄-早岐間(佐世保市)が開通しました。佐世保線では、今でも開業時の煉瓦製の隧道や橋梁が、現役で使われています。
当時から大型車輌を予想していたのか、背の高い欠円アーチで国道を堂々と跨ぐ橋梁です。
6 重巻きのアーチ環
煉瓦橋梁と単線は佐世保線の魅力
隅石がアクセントとなった垂直に立つ橋脚の上に、半円形のアーチが重なる欠円アーチ橋で、壁面はイギリス積み、勾配のついた起拱石から続くアーチ環は見事な煉瓦6 重巻きとなっています。
交通量の多い国道の真上とあって知名度は高く、単線の佐世保線が走る煉瓦橋梁の風景は、人びとを魅了しています。
DATA
所在地/佐賀県武雄市山内、JR佐世保線
完成年/明治29 年(1896)
管理者/ JR 九州
<施設の形式・諸元>
橋長/ 7.32m
径間/ 5.5m
形式/煉瓦拱渠〈同ポータル〉