
KAGOSHIMA 14
鳥越隧道
鹿児島県指宿市~頴娃町
二重の環石をもつポータル
内部も緻密に石が積まれた隧道

県内では珍しい
石積みのトンネル
鳥越隧道は、鹿児島県の指宿市(いぶすきし)と南九州市頴娃町(えいちょう)を結ぶ県道頴娃・宮ヶ浜線にある現役の隧道です。
入口の両側にも石積みがされていますが、切り通しのように両側がせまる地形で、当時の難工事がうかがわれます。完成は明治31年(1898)、鹿児島県では珍しい石組みの隧道で、同じ大きさの石を使って、非常に緻密で綺麗な石組みがなされています。

鳥越隧道と刻まれた銘板
完成から130年あまり
現役で車が通る県道として
現在でも、車両の通行が可能ですが、隧道の幅員は4.5mで、トンネル前後は薄暗く、照明が付いていないため、延長84.0mを通過するのは少しためらわれるトンネルです。
出入り口付近は、鹿児島県の石橋によくみられる二重の環石となっており、時代を感じさせるデザインです。

トンネル内部の石積み
DATA
所在地/鹿児島県指宿市~南九州市頴娃町
県道トンネル
完成年/明治31年(1898)
<施設の形式・諸元>
石組トンネル(石ポータル)
延長/84.0m 幅/4.5m
