最新のブラウザをご使用ください

古いブラウザにてご利用いただいた際に、部分的に機能が制限されたり、また正常にページが表示されない場合がございます。

KAGOSHIMA 28

市柴橋

鹿児島県曽於市大隅町月野市柴地内

夏草生い茂る姿が伝える
ひとつの保存の道

二重の輪石による3連アーチと
橋脚と調和した美しい水切り

市柴橋は、曽於市大隅町(そおし・おおすみまち)月野市柴を流れる菱田川に架かる3連アーチ橋です。明治39年(1906)に岩川と志布志(しぶし)を結ぶ旧街道(現県道63号)にあった木橋を架け替えたもので、川床に木橋時代の跡が残っています。
径間長10.2m、拱矢5.0mの半円アーチが3つ並び、二重の輪石の装飾が特徴的です。親柱と高欄が一部消失していますが、上流、下流ともにある大きな水切りは、橋脚との調和が美しく、創建時の姿を今も残しています。

川面に映るアーチ

そのままそこにあり
人びとを魅了する橋

幾多の洪水にも耐え、川床に踏ん張る姿は存在感があります。隣に県道63号線の道路橋が架かり通行止めとなった今も、解体されることなく、そのままそこにある市柴橋。路面には拡幅されたらしき跡があり、設置されたガードレールも錆びて朽ち、夏草生い茂る姿は芸術的ですらあります。
歴史的な土木構造物の、ひとつの保存の道を示している石橋です。

水切り

DATA

所在地/鹿児島県曽於市大隅町月野市柴地内

旧県道志布志福山線(菱田川)

完成年/明治39年(1906)

管理者/鹿児島県

<施設の形式・諸元>

石アーチ

橋長/ 34.5m 幅員/ 4.0m

支間/ 9.2m(3連) 拱矢/ 5.00m