KAGOSHIMA 30
鷺簗橋
鹿児島県出水市下大川内地内
木橋風と石橋風が合わさる
鉄筋コンクリートアーチ橋
架橋から100年を経過した
鉄筋コンクリート橋
鷺簗橋(さぎやなばし)は、出水市下大川内の米ノ津川(こめのつがわ)に架かる鉄筋コンクリートアーチ橋で、昭和2年に完成しました。
架けられた当時、大正15年(1926)の内務省土木局によって制定された「道路構造に関する細則案」に基づいて活荷重8.0tの2 等橋の車道橋として機能していました。建造後100年近く経過した現在は自転車、歩行者の通行に限定し、生活道路として大切に使われています。
渓谷の中で映える
大正+ 昭和モダンな橋
阿蘇火砕流を米ノ津川が浸食してできた、ゴツゴツとした岩が露出する渓谷に、コンクリートでありながらスレンダーな橋。アーチには保護塗装がしてあるため、ひときわ映える独特な姿です。
路面は石橋風の親柱と高欄で、アーチ部分の柱は木橋風と、大正から昭和へ、鉄筋コンクリート橋が普及していった時代を物語る橋です。
橋のたもとには、寄附者の名前と金額が刻まれた碑が建立されています。
DATA
所在地/鹿児島県出水市下大川内地内
二級河川米ノ津川
完成年/昭和2年(1927)
設計者・施工者/樋口卯市
<施設の形式・諸元>
鉄筋コンクリート(RC)アーチ橋
橋長/ 27.0m 幅員/ 2.5m、1連
支間/ 27.0m