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KAGOSHIMA 31

神宮橋

鹿児島県霧島市霧島田口地内

天孫降臨の主人公を祀る
霧島神宮の表参道橋

霧島神宮の御祭神
ニニギノミコト

創建が6 世紀中頃と伝わる霧島神宮は、最初は霧島連山の高千穂峰と御鉢の間に建てられたとされますが、度重なる霧島山の噴火によって社殿の焼失と移転を繰り返してきました。現在の社殿は江戸時代の正徳5 年(1715)に第4 代薩摩藩主、島津吉貴が寄進してできたものです。
御祭神は天孫降臨神話の主人公となる、天照大御神(アマテラスオオミカミ)の孫、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)です。

鉄筋コンクリートのアーチ構造

表参道にふさわしい
鉄筋コンクリートの表現

神宮橋は、昭和13 年(1938)、表参道に設けられた鉄筋コンクリートアーチ橋です。
橋を渡り杉木立を抜けると、勾配を活かして築造された荘厳な境内が広がっています。令和4 年、霧島神宮の本殿、幣殿、拝殿が、薩摩藩独自の地方色があり南九州の寺社建築を代表するとして、国指定登録文化財に指定されました。
高欄は擬宝珠(ぎぼし)を頂き、路面は弧を描いている神宮橋。橋面の張出し梁にも社寺建築の架構、組物をコンクリートで模造するなど、神宮の表参道にふさわしい神聖な景観を創出しています。

正面の勅使殿奥に、国宝の拝殿、幣殿、本殿と続く

DATA

所在地/鹿児島県霧島市霧島田口地内

完成年/昭和13 年(1938)

設計者/加藤正司

<施設の形式・諸元>

RC アーチ1 連

橋長/ 43.5m 幅員/ 9.7m