KAGOSHIMA 06
姶良橋(別府川橋)
鹿児島県姶良町東餅田~加治木町木田
110mの10径間T桁橋
昭和モダンな鉄筋コンクリート橋
鹿児島県内最古となった
鉄筋コンクリート造の橋
姶良橋(あいらばし)は、昭和7年(1932)に完成した、鹿児島県姶良町、加治木町境を流れる別府川河口に架かる旧国道10号の鉄筋コンクリート造桁橋です。
県内の鉄筋コンクリート造桁橋では、同じ姶良町に昭和4年(1929)に完成した橋長60.5mの山田橋がありましたが、架け変えとなり、「やまだばし思い出テラス」として、アールデコ調の欄干の一部などが保存活用されています。ゆえに、県内最古の鉄筋コンクリート造の橋です。
土橋から永久橋となり
近代化を支えた歴史
幅員は5.7m、橋の長さは150mを誇る、10径間の桁橋。支える橋脚は、2連のアーチ型です。先代の橋は、土橋でした。鉄筋コンクリートの橋がまだ少ない昭和初期において、技術者の意気込みが感じられ、高欄には丸に三矢が連続する独特の意匠が施されています。
鹿児島と宮崎を繋ぐ国道の役目を譲った現在も、その昭和モダンな姿で、近代化を支えた永久橋の歴史を今に伝えています。
DATA
所在地/鹿児島県姶良町東餅田~加治木町木田
別府川、町道
完成年/昭和 7年(1932)
文化財指定等/土木学会選奨土木遺産
<施設の形式・諸元>
RC 桁、RC 中抜き式橋脚、重力式橋台
橋長/ 150.0m 幅員/ 5.7m
径間/ 15.0m(10連)