KAGOSHIMA 08
天保山橋
鹿児島県鹿児島市
富士見橋崩落を乗り越え完成
2橋が語る松田新之介の志
農村景観の中に佇む
町内最長の変則3連アーチ
旧天保山橋は、鹿児島市内を流れ錦江湾へと流れ込む甲突川に架かる、昭和10年(1935)に建造された鉄筋コンクリート橋でした。
美しい和風高欄と灯籠風の親柱があり、橋床には県内産の花嵐石が使われていました。しかし、鹿児島市内を襲った「平成5年8月豪雨」の災害復旧工事によって、新橋へと架け替えられました。
崩落した富士見橋の完成から
4カ月後に完成した御沓橋
現在の天保山橋は、平成10年(1998)に架け替えられた、同じく鉄筋コンクリート橋ですが、石灯籠型の親柱や和風の欄干は、当時のものを使用しています。また橋脚は、川の流れを良くするためにかつての7本から3本となりました。
天保山は、その言葉のとおり、天保年間に甲突川の氾濫を防ぐため、川の土砂を積み上げて造られたところです。甲突川の河口近くに架かる天保山橋付近は、水面も広く、鳥や魚も多く、市民に親しまれる左岸緑地公園もあります。甲突川に架かる平田橋から天保山橋までの河川両岸は、桜の名所として親しまれています。
DATA
所在地/鹿児島県鹿児島市 市道、甲突川
完成年/昭和10年(1935) → 平成10年(1998)架替
管理者/鹿児島市
<施設の形式・諸元>
4径間連続PC 桁橋
橋長/ 112.0m