KUMAMOTO 12
広平橋梁
熊本県阿蘇郡小国町大字西里字中尾(駅間 麻生釣駅~北里駅)
九州ローカル線廃線第 1 号
宮原線の廃線遺構
小国と豊後森を結んでいた
宮原線の9連アーチ
広平橋梁は、JR 久大本線から分岐した廃線宮原線の肥後小国駅に至る中で、最も大分県寄りにある曲線平面の 9連アーチ橋です。廃線となった宮原線は、かつては、熊本県の肥後小国と、機関庫及び転車台が「旧豊後森機関区の関連遺産」として近代化産業遺産に認定された大分県玖珠町の豊後森を結び、起伏に富む地形を橋梁と隧道で貫いていた路線でした。
廃線となった今も傷みが少なく往時の姿を良く残しています。
路線最大の谷間を渡り
人を運んだローカル線
戦後復興や経済成長・道路整備により、利用客も低迷した旧国鉄宮原線 は、昭和 59年(1984)に、ローカル線廃止の九州第 1号となった路線です。橋梁群の中でも最大の谷間に、径間 7mのアーチが連続する大規模なコン クリートアーチ橋梁は、近代化を象徴する構造物として農村景観に佇み、優 美な鉄道遺構となっています。
DATA
所在地/熊本県阿蘇郡小国町大字西里字中尾
(廃)宮原線(麻生釣駅-北里駅)峡川
完成年/昭和 12年(1937) → 廃止
文化財指定等/国登録有形文化財
<施設の形式・諸元>
無筋コンクリート充腹ア-チ
橋長/ 77.40m、単線 幅員/ 3.2m
径間/ 7.00m(9連)