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KUMAMOTO 24

二俣橋

美里町佐俣 (釈迦院川)

橋の影がハートを描く恋人の聖地
2 つの川に架かる双子の石橋

石材や構造もよく似ている
実は2本の橋

緑川支流の釈迦院川(しゃかいんがわ)と、それとは直角に津留川に架かる橋をあわせて、二股橋と呼びます。江戸時代には、釈迦院川に架かる「二俣渡」、津留川に架かる「二俣福良渡」(ふたまたふくらわたし)、とそれぞれ名前がありました。石材やつくりもよく似ているために、双子の橋として知られ、一体にも見える珍しい橋です。
2つの橋は、文政5年頃(1822 頃)、中山手永惣庄屋、小山喜十郎が指揮をして架けられましたが、石工についてははっきりとしたことがわかっていません。

恋人の聖地のモニュメント

霊台橋に雄亀滝橋
美里町は手永で架けた石橋の町

10月から2月の11:30 ~ 12:00の時間帯に、光が橋の下にハートの型を映すことが話題となり、恋人の聖地に登録されています。
すぐ上流に架かる石橋、馬門橋、小筵橋(こむろばし)なども同じ頃に架けられたとみられ、熊本と砥用(ともち、現・美里町)を結んだこれらの橋は、大きさも形も似ています。美里町は、種山石工の宇助を棟梁として弘化4年(1847)に架けられた国指定重要文化財の霊台橋(れいだいきょう)、野津の石工、岩永三五郎が架けた雄亀滝橋(おけだけばし)などもある石橋の町。これらの多くは、手永(肥後藩がつくった地域組織)の惣庄屋の指揮のもと、地域の課題を解決するために築造されています。

橋の影が描くハート型

DATA

所在地/下益城郡美里町佐股(釈迦院川)

完成年/【二俣福良渡】文政 13年 (1830)

【二俣渡】文政 12年(1829)

施工者/中山手永惣庄屋・小山喜十郎

管理者/美里町

文化財指定等/美里町指定文化財

<施設の形式・諸元>

アーチ石造橋

【二俣福良渡】

橋長/ 27.0m 橋幅/ 2.50m 橋高/ 8.00m

【二俣渡】

橋長/ 28.0m 橋幅/ 3.30m 橋高/ 8.00m