最新のブラウザをご使用ください

古いブラウザにてご利用いただいた際に、部分的に機能が制限されたり、また正常にページが表示されない場合がございます。

KUMAMOTO 28

年禰橋

熊本県下益城郡美里町小筵

国道を半世紀支えた
大正時代の変則4 連アーチ石橋

県道の交通を担い
国道に昇格した石橋

年禰橋(としねばし)は、熊本県美里町小筵(こむしろ)の釈迦院川に架かる石橋で、直ぐ下流には二俣橋があります。大正13年(1924)に県道の主要な交通を担うため架けられました。
昭和38年(1963)には国道218号に昇格しましたが、交通量の増加により昭和45年(1970)に真横に鋼製の新年禰橋が架けられ、46年間の重要な役目を終えて、現在は歩行者専用になっています。

並ぶ新旧の橋

実は4連アーチの年禰橋
技術史を物語る3橋の風景

新年禰橋は初代の石橋に敬意を払うかのように、アーチが隠れないデザインです。一見単アーチにも見えますが、大きなアーチを中心として、西側に二つ、東側に一つの小さなアーチがある4連アーチ。橋幅は5.8mと当時としては広く、高さは約24m。工事が困難を極めたことは想像に難くありません。
石橋のまちとして知られる美里町では新しい、100年前の石橋です。
江戸時代、馬車が通ったであろう二俣橋から見上げると、昭和40年代まで大型車輌も含む車の交通を支えてきた大正時代の石橋、そして鋼鉄の道路橋と、車社会に応じた橋の歴史と、土木技術史の変遷を物語る風景が広がっています。

橋梁側面

DATA

所在地/熊本県下益城郡美里町(旧中央町)小筵

完成年/大正13年(1924)

管理者/熊本県

文化財指定等/美里町指定文化財

<施設の形式・諸元>

石アーチ

橋長/ 59.3m 幅/ 5.8m 橋高/ 24m

径間/ 23.7m(4連)