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KUMAMOTO 39

瀬戸石ダム

熊本県球磨郡球磨村神瀬 球磨川水系球磨川

最大出力 20,000kW
エネルギーと生態系について学ぶダム

魚がのぼりやすい
川づくり推進モデル事業

瀬戸石ダムは、球磨川水系で最大出力20,000kW の水力発電を目的とした堤高約26.5m の重力式コンクリートダムで、昭和33 年(1958)に完成しました。また、トンネル式では日本最大級の長さの魚道が設けられたダムです。
地域のシンボルとなっている河川・渓流を横断している堰やダムなどの構造物に魚道の設置などを行って、豊かな水域環境を創出することを目的として、建設省(現国土交通省)河川局により施行された「魚がのぼりやすい川づくり推進モデル事業」。球磨川はモデル河川に指定され、平成6 年(1994)に下流約9km の熊本県の荒瀬ダムとともに、魚道が設置されることとなりました。

下流側よりみたローラーゲート

遡上する魚たちを観察する
川のとっとっと館

魚類遡上実験、水理模型実験などで検討を行い、水路の中央に非越流部、両側に越流部のある隔壁を階段状に配置した「アイスハーバー型」が採用され、平成13 年度に完成しました。
瀬戸石ダム魚道の全長は約430m。長い魚道の3/4 に当たる約300m はトンネルや暗渠となっています。トンネル内には、耐水性の光ファイバー照明が取り付けられ、上流左岸には、3 つの観察窓から、遡上する魚たちを観察することができる展示館「川のとっとっと館」があります。
河口から上流域まで魚たちが自然に遡上・降下できるよう、新前川堰、球磨川堰、石坂堰でも魚道整備が行われました。平成30 年(2010)に下流の荒瀬ダムが撤去されるなど、球磨川の河川環境を改善する動きが進んでいます。

放流の風景

DATA

所在地/熊本県球磨郡球磨村神瀬

球磨川水系球磨川

完成年/昭和 31 年(1956)着工 昭和 33 年(1958)竣工

設計者/電源開発(株)

施工者/本体施工者 西松建設

管理者/ダム事業者 電源開発(株)

<施設の形式・諸元>

重力式コンクリートダム

堤高/ 26.5m 堤頂長/ 139.4m 堤体積/ 25,000 ㎥

流域面積/ 1,629.3 k㎡ 湛水面積/ 124ha

総貯水容量/ 9,930,000 ㎥ 有効貯水容量/ 2,230,000 ㎥