最新のブラウザをご使用ください

古いブラウザにてご利用いただいた際に、部分的に機能が制限されたり、また正常にページが表示されない場合がございます。

MIYAZAKI 09

美々津橋

宮崎県日向市幸脇~美々津(耳川)

県南北を繋いだ九州唯一の
スパンドレルブレースト・アーチ橋

昭和 9 年
耳川を渡った国道 3 号

椎葉村に源流を発し、日向灘へと流れ込む耳川。その下流に架かる美々津橋(みみつはし)は鋼スパンドレルブレースト・アーチ橋として、国内で2 番目のスパンを誇る橋です。
昭和9 年(1934)、当時の幹線道だった国道3 号(現・国道10 号)は耳川によって寸断されていたため、架橋が切望されていました。美々津橋は、県の南北を繋ぎ、産業発展を支えますが、戦時中、高欄や親柱の上にあった橋灯は金属の供出で撤去され、また、終戦後には塗装などの補修もされていない状態でした。進駐軍の命令で全国的な砂利道修繕や鋼橋塗装事業が行われることとなりましたが、宮崎県の事業第1 号が美々津橋です。

かつての高欄のデザインに思いを馳せる

90 年間支え続ける
美しいアーチとトラス

高欄はその後やり直しとなりましたが、御影石の親柱は、銘板など以外は建設当時のまま残っています。
美々津橋は当時、耳川の川幅の狭い場所を選んで架橋されました。技術は進化し、昭和42 年(1967)、さらに川幅が広い下流に4 径間連続PC 箱桁の美々津大橋が完成すると、美々津橋は国道10 号としての役目を大橋へと譲りました。
現在は県道51 号の橋梁として、その美しいアーチとトラスで、現役で道路を支え続けています。

耳川に架かる美々津橋(手前)と東九州自動車道

DATA

所在地/宮崎県日向市幸脇-美々津県道(耳川)

完成年/昭和 9 年(1934)

設計者/増田淳

施工者/高田鉄骨橋梁製作所

管理者/宮崎県

文化財指定等/日向市有形文化財 土木学会選奨土木遺産

<施設の形式・諸元>

上路スパンドレルブレースト鋼アーチ

橋長/ 168.7m 幅員/ 7.6m

径間/ 17.8m + 2 × 64.4m + 17.8m

下部工/鉄筋コンクリート 基礎工/杭、井筒