
NAGASAKI 03
樋口橋
長崎県佐世保市吉井町立石・前岳 県道(佐々川)
皇居の二重橋をモデルに
造られた大正時代の石アーチ橋

幅員6.3m
今も路線バスが通る石橋
佐々川には明治以降に架橋された多くの石造アーチ橋が現存しますが、樋口橋は大正11年(1922)に、皇居の二重橋をモデルに造られた石アーチ橋です。
佐々川流域に多く残る石橋の中で、唯一の二重アーチ橋で最大の石橋でもあります。当初、幅員4.5mとして計画されましたが6.3mに拡幅する変更がなされたことから、現在も毎日路線バスが通る現役の橋として地域の生活を支える存在です。

水害にも耐えた橋脚
水害で失われた欄干
100年の時を刻む橋本体
完成当初は、見事な装飾が施された親柱や欄干が取り付けられた非常に美しい橋でしたが、欄干は昭和42年(1967)の豪雨災害で流失してしまいました。しかし、橋そのものの損傷はなく、橋巾拡幅・補修されていますが、今なお重厚な美しさをたたえています。
長崎県内の二重アーチ石橋の中では諫早市の眼鏡橋(国重要文化財)に次ぐ規模を誇る石橋です。

諫早の眼鏡橋
DATA
所在地/長崎県佐世保市吉井町立石・前岳 県道(佐々川)
完成年/大正11年(1922)
施工者/石田文三郎
文化財指定等/長崎県有形文化財(建造物)
<施設の形式・諸元>
石アーチ
橋長/36m(2連)
