NAGASAKI 09
大村線の煉瓦トンネル群
長崎県佐世保市、(東彼杵)川棚町、東彼杵町
力強い石と煉瓦のポータル
九州鉄道が山を貫通したトンネル群
九州鉄道により建設された
もと長崎本線の煉瓦トンネル群
大村線は、もともと鳥栖と長崎を結ぶ長崎線として九州鉄道により建設されたもので、彼杵(そのぎ)トンネル、川棚トンネル、宮村トンネル(写真上)などの煉瓦トンネル群、は、明治31 年(1898)に完成しました。
明治40 年(1907)に国有化され、昭和9 年(1934)、現在の有明海に沿った長崎本線のルートが全通すると、佐世保市早岐から大村を通り、諫早市を結ぶ路線が分離され、大村線の名が残りました。
大村湾を車窓に見ながら走る路線には、ハウステンボス駅もあり、夕日の美しさでも知られています。
国鉄カラーキハ66・67 形から
ハイブリッド車の風景へ
石橋台や石ポータルの煉瓦アーチが現存しており、明治中期の煉瓦トンネルとして原型をよくとどめて残っている貴重な土木遺産となっています。
国鉄時代そのままの朱色とクリーム色のディーゼル車、キハ66・67 形が大村線を走っていましたが、令和3 年(2021)6 月に惜しまれつつ引退となりました。明治時代の煉瓦トンネルとともに大村線を象徴する風景は、今、ハイブリッド車に受け継がれています。
DATA
所在地/長崎県佐世保市、東彼杵郡川棚町、東彼杵町、JR大村線
完成年/明治31 年(1898)
管理者/JR九州
<施設の形式・諸元>
煉瓦トンネル(煉瓦+ 石ポータル)
延長/【彼杵トンネル】423.0m 【川棚トンネル】334.5m
【新谷トンネル】219.4m 【宮村トンネル】103.6m
【南風崎トンネル】183.6m