OITA 15
分寺橋
大分県宇佐市院内町温見
彫刻された石の重厚感
昭和20 年大規模改修のめがね橋
物資も労働力も乏しい時代
彫刻が施された均整な石積み
宇佐市院内町は「石橋の町」。駅館川(やっかんがわ)に合流する恵良川とその支流には江戸時代末期から昭和初期の石橋が75 基架かり、うちアーチ橋は64 基と、どちらも日本一を誇ります。
分寺橋(ぶじばし)は、大正初期に完成しためがね橋です。3 つの径間が同じで、水面に映る姿の美しさに魅了されます。
昭和20 年(1945)、終戦間際に、日出生台への道路として改修が行われました。物資も労働力も十分にない時期の工事はたいへん困難であったにも関わらず、彫刻した石が均整に積まれた、重厚感がある石橋です。
夜間はライトアップも
分寺橋展望公園から眺めるめがね
橋を渡ると、すぐ下流の井堰の流れと水音。橋の上流側からは、水切りが見てとれます。国道387 号沿いには、「分寺橋展望公園」があり、真正面から、めがねのかたちを楽しむことができるのは、この公園から。
日没から夜10 時まで、町内の鳥居橋、荒瀬橋とともに、ライトアップされた姿を楽しむことができます。
DATA
所在地/大分県宇佐市院内町温見
完成年/昭和20 年(1945)
施工者/石工 高名繁喜
管理者/宇佐市
文化財指定等/宇佐市指定有形文化財
<施設の形式・諸元>
石アーチ(3 連)
橋長/ 46.0m 橋幅/ 3.85m 橋高/ 7.25m
径間/ 9.95m