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OITA 19

津房川ダム群(戦川砂防ダム、宮崎堰堤)

大分県由布市湯布院町塚原 大分県宇佐市安心院町

由布岳崩壊による流出土砂から
川の荒廃を守る砂防ダム群

戦前より17年の歳月をかけて
完成した戦川砂防ダム

大分県宇佐市を流れ、周防灘に注ぐ駅館川(やっかんがわ)の上流、津房川(つぶさがわ)。その源を鶴見岳(標高1,374.5m)及び由布岳(標高1,583.5m)に発し、湯川原川との合流点までを津房川と称し、それより上流は戦川(たたかいがわ)となります。
由布岳の崩壊による土砂流出から川の荒廃を防止するために設けられた戦川砂防ダムは、昭和15年(1940)に着工、昭和28年(1953)に再開され、17年という長い歳月を経て昭和32年(1957)に完成しています。

砂防ダムの設計図

殉職した技術者の名を伝える
宮崎堰堤

津房川ダム群のうち3基目の砂防ダムとなる宮崎堰堤は国道500号沿いにあるアーチ形砂防ダムです。宮崎孝介砂防課長が、ダム建設の事前調査で殉職されたことから、昭和34年(1959)に完成した堰堤は「宮崎堰堤」と名付けられました。
なお、宮崎堰堤以外のダム群については、地形が急峻のため現地に近づくことが困難となっています。

DATA

【戦川砂防ダム】

所在地/大分県由布市湯布院町塚原

完成年/昭和 32年(1957)

設計者・施工者・管理者/大分県

【宮崎堰堤】

所在地/大分県宇佐市安心院町

完成年/昭和 34年(1959)

設計者・施工者・管理者/大分県

<施設の形式・諸元>

【戦川砂防ダム】

石造りアーチダム

堤頂長/ 46.0m 堤高/ 37.0m

堤体積/ 20,000 ㎥ 貯水量/ 1,201,000 ㎥

【宮崎堰堤】

アーチダム(RC)

堤頂長/ 43.31m 堤高/ 13.50m

堤体積/ 2,047,000 ㎥ 貯水量/ 50,220,000 ㎥