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OITA 27

鏡石拱橋

大分県竹田市挟田

異なるアーチで川と道路を跨ぐ
若宮井路の水路橋

濁渕川と県道で
アーチとスパンが異なる水路橋

竹田市挟田地区には、緑深い山あいを走る豊肥本線に沿って鏡石拱橋と笹無田石拱橋の2 つの石造アーチが架かっています。
これらの橋は、幹線道路や鉄道との併走、交差が面白く、橋をさまざまな角度から見せてくれていますが、田畑を潤す灌漑用水のために造られた若宮井路の水路橋で、現在も水が勢いよく流れています。
長湯温泉方面から県道を通って竹田市に入ると目を引く、異なるアーチをもつ鏡石拱橋をくぐります。

異なる2 つのアーチ

四月成功の文字が物語る
完成の喜び

濁渕川(にごりぶちがわ)と県道の上を渡る水路橋で、川と道路で、見事に形もスパンも異なり、石拱橋の構造見本のようです。
県道上のアーチの要石には、上流側に架設年、下流側に井路名が刻まれています。「明治四十二年 四月成功」の文字には、当時の石拱橋、農業土木構造物としての水路橋をつくる難しさと、完成の喜びがあふれています。

明治四十二年四月成功の文字

DATA

所在地/大分県竹田市挟田

完成年/明治42 年(1909)

管理者/朝地町土地改良区

文化財指定等/竹田市指定文化財

<施設の形式・諸元>

石アーチ水路橋

橋長/ 29m 橋幅/ 2.9m

支間/ 18.5m、7.0m(2 連) 拱矢/ 4.0m