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OITA 33

古殿橋

大分県豊後大野市大野町

壊さず併設して拡幅工事
江戸と大正の技が見えるアーチ

県内で3番目に古い
文化年間の石橋

古殿橋は旧町道に架かる石橋で、完成は文化14年(1817)。大分県内では3番目に古い石橋です。
寄進者は地元の小野清右衛門、石工は旧挟間町(現・由布市)の阿部清右衛門。要石に、石橋の架設年、寄進者、石工の名が刻んであります。
幅員1.8mの橋に、大正9年(1920)、下流側にもう一つの石橋、第二古殿橋を架け、幅員は4.5m になりました。

ずれたアーチは語る
200年前と100年前の技

最初の橋を壊さず行われた拡幅工事は、下から見ると、その跡が見てとれます。アーチのかたちのずれ、江戸時代と大正時代の技術を見ることができる、貴重な橋です。
側面から見るとアーチの上部がやや押し潰された形になっていますが、架設後に変形したものかどうかは判りません。山間に広がる田園の中に取り残された石橋ですが、現在は生活道路として利用されていますが、橋の下流側には新しい道路を建設中です。

路面の下に潜む石橋

DATA

所在地/大分県豊後大野市大野町

完成年/文化14年(1817)

施工者/石工 阿部清右エ門

管理者/豊後大野市

文化財指定等/豊後大野市指定有形文化財

<施設の形式・諸元>

石アーチ

橋長/ 9.0m

橋幅/ 1.8m(横に2.75mのアーチを継ぎ足して4.5m 幅)

径間/ 5.6m(1連)

拱矢/ 2.6m