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OITA 39

初月橋

大分県臼杵市野津町野津市、生の原

草木に埋もれる
旧国道502 号の明治の石橋

国道の交通量を130 年支えた
石造アーチ橋

臼杵市と旧野津町の境、かつて国道502 号だった市道にあります。扁平に近いアーチ橋で、水面に映す姿が、上弦の月に似ていることから、初月橋(しょげつばし)と名付けられたと云われています。
橋は河川幅よりも径間を長くし、左右の道路より天端を高くして、洪水の水圧を少なくするための工夫をしています。完成は明治29 年(1896)。初月橋は高欄もないものの、片側1 車線の幅員がありました。

国道502 号時代の路面

軽便鉄道の敷設予定地から
バス路線へ転換された旧国道

初月橋が架かる旧国道502 号は片側1 車線が続く道路でしたが、臼杵-三重を繋ぐ、軽便鉄道(けいべんてつどう)の敷設用地として買収が進んでいましたが、途中でバス路線への転換が決まり、そのまま道路へと転用された区間が大部分を占めていました。
架設以来130 年、国道としての交通量を支えてきた初月橋は、道路改良によるバイパス化によって影が薄くなりつつあり、周辺の草木の繁茂とともに埋もれようとしています。

洪水の水圧を低くするアーチ

DATA

所在地/大分県臼杵市野津町野津市、生の原

完成年/明治29 年(1896)

管理者/臼杵市

文化財指定等/臼杵市指定有形文化財

<施設の形式・諸元>

石アーチ

橋長/ 8.5m 幅員/ 3.5m

支間/ 6.2m(1 連) 拱矢/ 2.0m