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OITA 47

轟橋

大分県豊後大野市清川町左右知 一般道(森林鉄道)

旧森林鉄道トロッコ軌道が走った
国内最大スパン32.1mの石橋

渓谷を越え国有林を運んだ
高さ27mの2連アーチ橋

豊後大野市清川町のほぼ中央を流れる奥嶽川(おくだけがわ)と轟川が出会う轟地区には、出会橋と轟橋(とどろばし)の2つの石橋が、径間スパン、日本1・2位とで近接して架かっています。
轟橋は、昭和9年(1934)、国有林を運び出す森林鉄道トロッコ軌道。竹田営林署によって架橋されました。すぐ下流に架かる出会橋は道路橋です。轟橋の大小2つのアーチは、水面からの高さが27m にも達し、径間は、大きなアーチが32.1m、小さな方が26.2mと、日本の石橋で最も広いスパンを誇ります。

轟橋から見た柱状節理の杓子岩

廃線となった後も
RCで0.6m拡張して道路橋へ

昭和30年(1955)に森林鉄道は廃止され、鉄道橋としての役目を終えましたが、同じ年に両側を鉄筋コンクリートで約0.6m 拡幅して道路橋となりました。
橋の上から上流を見ると、名所「杓子岩(しゃくしいわ)」が見えます。平成28年(2016)の熊本地震では、橋の下の柱状節理の岸壁がえぐられるという被害がありましたが、自然景観に配慮されたコンクリート吹き付けによる補修工事が行われました。
透き通った川の流れと、柱状節理の自然の造形を背景にした人工の土木構造物。印象的な造形美の風景です。

轟橋と出会橋

DATA

所在地/大分県豊後大野市清川町左右知

一般道(森林鉄道)

完成年/昭和 9年(1934)

設計者/竹田営林署

施工者/石工/山下嘉平、界寿光

管理者/豊後大野市

文化財指定等/豊後大野市指定文化財

<施設の形式・諸元>

石アーチ(2連アーチ)

橋長/ 68.5m 径間/ 31.6mと26.2m(日本 1位)